コラム

ヒューレット・パッカードやDellなど、大手メーカーがしのぎを削るノートPC市場。

2010年第1四半期、韓国のサムスン電子がそのマーケットシェアでアップルやソニーを抜いたことが、アメリカの調査会社により発表されました。

サムスン電子は今月7日、今年4〜6月期の営業利益が過去最大となる5兆ウォン(約3,800億円)を達成したと発表しており、その勢いはとどまるところを知りません。

ノートPCだけでなく、半導体や薄型テレビなどでも世界トップクラスのシェアを誇るサムスン電子。


急成長する企業の原動力となっているのは、一体何なのでしょうか。

専門家だけでなく、社員からもその大きな要因の一つに、人材育成に対する強い意識が挙げられています。

サムスン電子は企業理念の「人材第一」からも読み取れるように、人材育成に特に力を入れており、人材育成に特化した「サムスン人力開発院」という独自機関において、次世代リーダーの育成、国際化教育などを行っています。

この「サムスン人力開発院」、実はある日本メーカーの研修所をモデルに作られており、現在は1〜2週間がスタンダードとなっている日本の新入社員研修に比べ、一ヶ月間という長期に渡り、創業理念や経営哲学、礼儀などを徹底的に叩き込んでいるのだそうです。

サムスン電子の強みであるスピードと市場対応力。

その影で多くの日本企業が失ってしまった、時間・費用をかけた人材教育が企業を支えているのです。

サムスン電子の崔志成(チェ・ジソン)社長は「すべての国とすべての品目でトップになる」と先月行われた下半期戦略会議で誓っており、上半期に強化された競争力に今後も拍車をかけていく姿勢を見せています。

企業レベルだけでなく、国家レベルでも存在感を増す韓国は、5月に発表された「2010年度国家競争力評価」で、日本が国の負債問題により、昨年に比べ10ランクダウンとなる27位となったのに対し、昨年比4ランクアップとなる23位となり、調査が始まった97年以来最も高い順位となりました。

産業や経済だけでなく、スポーツやエンターテイメントなど、あらゆるジャンルで頭角を現す韓国。

この強力なライバルに、日本はどのように対応していくのか。今後の動向が注目されます。



2010年7月13日


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